合格までの一年間

(合格まで1年)

これまで行政書士について、仕事の面からお話ししてきました。ここまで読んで「僕も行政書士の試験を受けてみよう」と思われた方は、あっとちょっと先も読み進めてください。みなさんにとっての大問題、「どうやれば効率良く行政書士の試験をパスできるか」について解説します。

●夏が過ぎたらひとまず試験勉強をしてみましょう。
行政書士の試験は、毎年11月の第2日曜日に行われます。それでこれから行政書士試験を受けるという人は、ひとまず猛暑が過ぎた9月位から猛勉強してみて、11月の試験を受けてみてほしいのです。もちろん合格はしません。なにせ2カ月ほどの勉強ですから。それでも猛勉強してみる必要があります。あえて受験手数料7,000円を献上してでもこの試みが大切なのは、2カ月本気になってみると、その後の1年間(ここが本番です)どのような学習計画で臨むのがよいのか、あらかた見当がつくからです。

「行政法はかなり厄介だ」、「一般知識は対策が立てにくい」、「仕事をした後に、一日5時間勉強すると次の日は2時間やるのが限界」、「過去問題集ってやっぱり大事だな」…。そのほかにもまだたくさんありますが、2カ月本気になってみると、そういうことが大体わかるようになってきます。

●まるまる1年、1回きりで勝負をしょう。
みなさんのお仕事など置かれている環境や、みなさんの慣れたやり方によって、学習プランというのは結局人それぞれだと思います。ですから一年間のプランの作り方について、私はそんなに申し上げることはありません。ただ年間のスケジュールを描くに先だって、いろんな要素を具体的に体感しておくことは大事です。
行政書士合格に必要な勉強時間としてよく言われる数字は800~1000時間ですが、私の意見もその通りです。私はもっとやりました。ほんの少しくらいは遊びもしたいこと、夏場は勉強意欲も萎えることなど考え計算してみますと、やはりまるまる1年は必要です。誰もそんなことを2年も3年も続けたいとは思わないでしょう。本気で行政書士を目指すなら1年間を死に物狂いになって勉強に捧げることです。

●どうすれば確実に70%得点できるか戦略を立てましょう。
行政書士の試験には、全体の得点が満点の60%以上なら合格できます。ですから過去問の自己採点や模擬試験などで得点が70%の水準にあればまず合格はまちがいありません。ところが行政書士の試験というのは、憲法、行政法、民法、商法、それから政治・経済・社会、情報通信・個人情報保護、文章理解などなどむちゃくちゃ試験範囲が広いのです。本格的な勉強を始めてから半年、つまりゴールデンウイークあたりまでには、「この科目では何点を死守しよう」、「この科目は思い切って捨ててしまおう」などの見極めをつけてしまうことが大事です。これだけは口を酸っぱくしていいたいですが、決して完璧主義にはならないでください。試験問題には深く勉強していても殆ど誰にも解けないような、意地悪な難問も含まれています。満点なんか誰も取れないし、7割できればそれで十分なのです。

そういうことも知るために、まずは落第目的の試験を受けてみてください。それからみなさんなりのやり方で、1年間完全燃焼することをお薦めします。

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